蕪島
蕪島は青森県八戸市の種差海岸の北端にあります。
ウミネコの繁殖地で国の天然記念物に指定されています。
通常鳥は人間が近づくと逃げるのが普通ですが、蕪島に飛来するウミネコは人間慣れしているためか、かなり近くまで近づけるので、卵や雛が間近で見る事ができる非常にめずらしい場所です。
ウミネコ
チドリ目カモメ科カモメ属に分類されます。ウミネコという名前ですが、立派な鳥です。頭と胸腹部は白色、背中と翼は濃い灰色です。くちばしは、赤・黒・黄色とカラフルです。注目してほしいのは目で、黄色の目に赤いリング、歌舞伎のアイラインを思わせる目元が非常に特徴的です。
幼鳥は褐色ですが、3歳になると成鳥になります。鳴き声は「ミャーミャー」と鳴くので、まさしく猫のようです。
蕪島へ3月に飛来し、5月頃には卵を見る事ができます。
6月に孵化し、8月には全てのウミネコが去っていくので、成長が早いですね。
人慣れしてるとはいえ、5月の産卵時期や雛を育ててる時期のウミネコは、非常に神経質になっているので、なるべく遠目で観察してあげましょう。
蕪島の場所
「蕪島」は青森県八戸市鮫町にある物産販売施設「かぶーにゃ」の目の前にあります。
「かぶーにゃ」の横には駐車場がありますが、数多くはありません。
「蕪島」文字通り昔は小高い「島」でしたが、今は陸続きになっており駐車場から歩いて行けます。
小高い島の頂上には「蕪島神社」がありますが、島と「蕪島神社」の周りにウミネコがたくさん集まります。
島周辺を歩く場合は「傘」をさしたほうがいいでしょう。上から落ちてくる飛来物を防ぐためです。無料の傘が数本置いておりますが、だいたい壊れているので自分で用意したほうがいいと思います。
蕪島の目の前には「無料休憩所」があり、簡単な観光案内があります。中にある螺旋階段を昇ると天窓からウミネコを覗く事ができるスペースがあります。
天窓を使わなくてもウミネコは間近で見れるのですが、外は空からいろんな物が降ってくるので、安心してウミネコを見たいという方はここを利用するのもよいでしょう。
蕪島神社
商売繁盛や漁業の守り神です。蕪島の小高い島の上にあります。
神社の周りを3周してから参拝すると、運が開けると言われていますが、「無料休憩所」には時期によって回るのを控えて欲しい旨の張り紙がありました。抱卵や雛を育てている時期のウミネコを気遣ってだと思います。神社の周りだけでなくウミネコの近くを通る時は静かに通る様にしましょう。
2015年に蕪島神社は家事で全焼しました。
当時は地元のシンボルでもある蕪島神社が無くなるというショッキングなニュースに絶句しました。
市民は悲しみに暮れましたが、それから寄付などにより再建が始まり、2020年に再建工事が完了しました。
再建時はまだコロナ禍。市民の憩いの場としては復活しましたが、全国から観光客が集まるのはこれからになりそうです。